子供+大人=恋?の方程式





 ムカつきながらも、圭くんの性格上、絶対に考えを曲げないだろう事はわかってる。


 だからあたしは仕方なく、本当に仕方なく助手席に座ることにした。


「最初から素直に乗っておけばよかったんだよ」





 助手席に座った途端、嫌味を言われ、あたしはムキ~ッと内心怒っていた。


 テーマパークに着くまでの辛抱だ。


 テーマパークでは、絶対にこいつとは別行動してやるっ!


「今日の服、中々似合ってるじゃないか」


「へ?」





 鼻息荒く怒っていた私は、突然の圭くんの褒め言葉に、ポカンとしてしまった。





 こいつ、褒めることもできるんだ………。


「なんだよ、その顔は。

俺が褒めたりしたら、おかしいのか?」


「いや、全然。

ただ、雨が降りそうだなと」


「お前………。

減らず口を叩く奴だな。

褒められたんだから、素直に受け取れよ」





 受け取れるかい!


 昔からの圭くんから受けた数々の仕打ち。


 下手に素直に受け取れば、どれだけのしっぺ返しがやってくるかわかったもんじゃない!





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