子供+大人=恋?の方程式
うぅ~…、しまった。
でも、頭では圭くんに逆らうだけ無駄だってわかってても、体が思考よりも早く反射してしまうんだよ~…。
「茅乃ちゃん」
無言の諍いを圭くんと繰り広げていたあたしを優しく呼ぶ声に、あたしは振り向いた。
「茅乃ちゃん。
今日は僕と一緒に回らない?」
「・・・・・・」
「なっ!」
突然のお誘いにあたしは固まってしまう。
その隣で、圭くんが何か騒いでいたけど、今のあたしにはそちらに向けるほどの神経を持ち備えてはいなかった。
「ダメかな?」
圭くんが向けるような、何かを企んでいるような笑みではなく、純粋な笑みにつられてあたしは「はい…」と承諾してしまっていた。
「こらっ、茅乃!
何、頷いてるんだよ」
「へっ!? あっ」