子供+大人=恋?の方程式











     *











 結局その後、俺たちが乗ったものは緩い乗り物ばかりだった。


 どちらかというと、茅乃は乗り物系よりもショー形式のアトラクションのほうがよかったらしく、もっぱらそれ系ばかりを選んでいた。


 別に俺はここで何かに乗りたいとか遊びたいというものはなかったからいいけど、ここまで徹底していると、逆に無理にでも乗せたくなってくるのが俺という奴だ。


 まあ、今日は機嫌を損ねる気はないから、そこまでする気はないけど、いつか、絶対に乗せてやる。


 そんな悪巧みを考えていたら、目の前にぬっとま~るい物体を近づけられた。


「なんだ? これ」


「はい、圭くん」





 俺の質問には答えずに、茅乃は俺に丸い物体を渡してくる。


 意味がわからず、受け取るだけ受け取り、茅乃のことを見る。


 茅乃は俺の隣に並ぶと、その丸い物体にかぶりつく。





 こいつ、さっき『トイレ』って言ってなかったか?


 確かに帰ってくるのは遅かったけど、その間にこんなものを買ってやがったのか?





 俺は一応もらったその丸い物体に恐る恐るかぶりついた。





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