子供+大人=恋?の方程式
「・・・・・あれ?」
思ってた感じと違う味だ………。
「んふふふ~…。驚いた?」
俺の反応を見て、満足そうに笑う茅乃。
「圭くん、一体どんな味なんだろうって思ってたでしょ?
安心してよ。
色は歪だけど、味はちゃんとした肉まんだから」
「確かに肉まんの味はしたけど………」
だから、茅乃の言うとおり肉まんで間違いはないのだろう。
だけど、この色はないだろう?
味は…、美味しい。
びっくりするほど美味しい。
だけど、この色のせいでなんとなく素直に喜べない味。
絶対に損してるぞ、この肉まん。
「なんか、いろいろと圭くんに振り回されたけど、さっきの顔を見れたから、ちょっとだけすっきりしたわ」
「お前……。
まさか、俺のその反応を見るためだけに?」
「そうだよ。
パンフレットに載っているのを見つけた時に、絶対に圭くんに食べさせてやるって決めてたんだもん!」