子供+大人=恋?の方程式
「げっ! 拓斗!」
「へ? デート?
何、茅乃。
あんた、昨日デートしてたの?」
「んなわけないじゃない!」
必死に否定するあたし。
だけど、真澄は聞いちゃいない。
すでに拓斗の元へと詰め寄っていた。
「ねぇねぇ、拓斗くん。
その話、詳しく教えて」
すでに、その手にはどこから取り出したのか手帳とペンが握られていた。
恐るべし真澄。
「うわっ、拓斗! 言うな!」
叫んだものの、拓斗はあたしと真澄のことを交合に見る。
それは、言うべきか言わざるべきか迷っているようだった。
その間にも、真澄は拓斗に詰め寄る。
「聞いてよ、拓斗くん。
茅乃ったら、朝からすっごく荒れてるの。
どうも、昨日、そのデートで何かがあったみたい」
「へ~…」
言うべきか悩んでいた拓斗。
だけど、そのことを聞いて興味を引かれているのはすぐにわかった。
拓斗はゆっくりとあたしのほうへと近づいてきた。
その後を、真澄がついてくる。