子供+大人=恋?の方程式
「実は昨日さ。
久しぶりに圭史が家に来たんだよ」
「な、なんのために?」
つい出てしまった言葉。
どうして、よりによって昨日。
「お前と同じ」
「はあ?」
「圭史も、今のお前がどういう奴かってことを聞きにきたわけ。
あ、でも、あいつの場合はそれだけじゃないな」
腕組みなんてしちゃってえらそうに頷く拓斗。
なんか、そのえらそうな態度を見ていると、頭を引っ叩きたくなっちゃう。
「それだけじゃないって?」
「お前の成長がどこで変化したのか不思議そうに言ってたから、卒業アルバムを見せてやったんだよ。
小、中のな」
こ、こいつ………。
すっごくやってやったとばかりに言っているけど、余計なことを………。
それに、圭くんも圭くんだよ。
何のつもりで、あたしの成長なんかを知りたいと思ったんだ?
まさかっ!?
また、何かを企んでいるとか?
昨日のあれだけで精神的にやられてたのに、冗談じゃない!
このままじゃ、圭くんにやられっぱなしだ。
もしかしたら、奴はあたしの弱みを握ろうとしているのかもしれない。
ただでさえ、やられっぱなしのあたし。
このまま圭くんの思い通りにさせて溜まりますか!