子供+大人=恋?の方程式


「実は昨日さ。

久しぶりに圭史が家に来たんだよ」


「な、なんのために?」





 つい出てしまった言葉。


 どうして、よりによって昨日。


「お前と同じ」


「はあ?」


「圭史も、今のお前がどういう奴かってことを聞きにきたわけ。

あ、でも、あいつの場合はそれだけじゃないな」





 腕組みなんてしちゃってえらそうに頷く拓斗。


 なんか、そのえらそうな態度を見ていると、頭を引っ叩きたくなっちゃう。


「それだけじゃないって?」


「お前の成長がどこで変化したのか不思議そうに言ってたから、卒業アルバムを見せてやったんだよ。

小、中のな」





 こ、こいつ………。


 すっごくやってやったとばかりに言っているけど、余計なことを………。


 それに、圭くんも圭くんだよ。


 何のつもりで、あたしの成長なんかを知りたいと思ったんだ?


 まさかっ!?


 また、何かを企んでいるとか?


 昨日のあれだけで精神的にやられてたのに、冗談じゃない!


 このままじゃ、圭くんにやられっぱなしだ。


 もしかしたら、奴はあたしの弱みを握ろうとしているのかもしれない。


 ただでさえ、やられっぱなしのあたし。


 このまま圭くんの思い通りにさせて溜まりますか!





< 155 / 509 >

この作品をシェア

pagetop