子供+大人=恋?の方程式
「そっ。さっきも言ったでしょ?
作戦を練るにも、まずは相手のことをよく知らなくちゃ。ここは偵察をかねて、圭くんとやらが通っている大学まで行くべきよ」
「な、なんで?」
情報収集はわかるよ。
だけど、なぜ圭くんが通っている大学まで行かなくちゃいけないの?
その意味がわからない。
「そんなの決まってるじゃない。
自分に見せる圭くんだけが全てじゃないのよ。
周りの意見もきちんと聞き入れて、どんな人物なのか分析するのよ」
「は、はあ…」
力説する真澄の勢いに押されて、あたしは思わず頷いてしまった。
頷いている場合じゃないじゃない。
このまま、真澄の言うことに納得してたら、大学訪問が決行されちゃう。
「だけどね、真澄…」
「確かに、それは一理あるな………」
なんとか真澄を止めようと思ったのに、拓斗が余計な一言を発する。
全くこいつは!
いつも余計なことしか言わないんだからっ!