子供+大人=恋?の方程式





 この母親のことだ。


 ここで俺が「NO!」と言えば、一人暮らしの家賃どころか学費さえも払わないと言い出しかねない。


 確かに、一人暮らしをさせてもらっているのは、俺の我儘でしかない。





 溜息を吐きながらも、俺は渋々承諾した。


「あっ、本当!? よかった~。
これから家庭教師をする日は母さん、
腕によりをかけてご飯の用意をしておくからね!」





 それはつまり、家庭教師のバイトの日は必ず家に顔を出せということか?


 別に家が嫌いというわけではないが、この年で親の干渉が入るのは煩わしくて家を出たのに、週二回家に戻らなくてはいけないのは、俺的にはなんとなく気が重かった。





 俺の了承の言葉をもらい、有頂天に舞い上がっている母さんには気づかれないように俺は盛大な溜息を吐いた。










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