子供+大人=恋?の方程式
少しだけ嬉しそうな顔をする静香さん。
やっぱりこの人は圭くんのことが好きなのね。
校門前で男子があんなに取り囲むぐらいなんだもん。
すごく綺麗。
この店にいる男の人がチラチラと静香さんを見ている視線もすごいもん。
嬉しそうにほほ笑む姿なんて、女であるあたしでさえもうっとりとしてしまうほど。
圭くん、付き合えばいいのに。
圭くんと静香さんなら美男美女でお似合いなのに………。
「あの~…、
静香さんと圭くんの関係は………?」
ちょっと聞きにくかったのだけど、向こうも聞いてきたんだし、おあいこだよね。
静香さんは少しだけ目を見開いた後、フッと笑う。
それはとても大人な雰囲気で今までの温和な感じがなくなった。
少しだけ鋭い目であたしのことを見てきたかと思うと、長く細い指を自分の唇に当てていた。
それが、ひどく煽情的で、こんな仕草に幾人の男が溺れてしまったのかと思ってしまった。
「こんなこと、茅乃ちゃんに言っていいのかな?」
なんか、そんな風に言われるとちょっとムカッとくる。
だって、意味深な関係を示唆してきたのは自分じゃない。
それで、あたしと圭くんの関係だけ聞いて終わり?
それは、あんまりじゃないの?
「驚かないで聞いてね」