子供+大人=恋?の方程式
*
「お前、本当にいいのか?」
昼を終え、三限の講義を受けていると、隣に座っていた雅紀は声を顰めて聞いてくる。
「―――なにが?」
黒板に書かれている文字をルーズリーフに書きながら俺は聞く。
「何が?って、さっきのコウのことだよ。
お前、本当に茅乃ちゃんのこといいのか?
コウがわざわざ言ってくるってことは、あいつ、完璧本気だぞ」
「それが?」
「それがって―――…。
お前、茅乃ちゃんが他の男のものになってもいいのか?」
「別にいいんじゃねぇの?
茅乃が誰と付き合おうがそれは茅乃の意志だし、俺がとやかく言うことじゃない」
「そりゃ、そうだけど………」
「それに、俺には関係ないから」
「関係ないって―――…」