子供+大人=恋?の方程式
*
「よし。
キリもいいし、今日はここまでにするか」
「は~い」
う~んと伸びをしていると、いつの間にか、圭くんは自分の荷物をまとめていた。
「どうしたの?
ここ最近、帰るの早いね」
なんとなく言った言葉。
なのに、圭くんはピクリと反応したかと思うと、ジロリとあたしのことを見てきた。
こういうところを見ると、あたしの気のせいなのかなと思う。
だけど、あたしと目が合って暫く経つと、圭くんは急にハッとしたように顔を逸らす。
―――やっぱり、変………。
何が変とは言えないんだけど、変なんだよね。
コンコンと部屋のドアを叩く音。
時を置かずとして、ドアが開いた。
「圭くん、下にお茶淹れてるんだけど、飲んでいかない?
ちょうど、登紀子さんもいらしているし」
「え? お袋が?」
苦虫を噛み潰したような顔をしながらも、圭くんは「わかりました…」といかにも渋々承諾する圭くん。