子供+大人=恋?の方程式


「あ、ああ、その子とは―――…」


「確か盛り上がってて、一緒に帰ってなかった? 

あの後、何もなかったなんて、ないよね?」





 にっこりと笑うコウ。


 だけど、誠もどちらかというと俺と同じ部類だった。


 俺は自分から誘ってきた女で後腐れなさそうな奴ばかり食ってきたけど、誠は自分から行動していくだけで、やっていたことは俺と変わりない。


 おまけに、移り気な誠は一夜限りだけではなく、ちゃんと付き合ったりするから、女との縁もできてくる。


 修羅場になっていたことも、何度と無くある。


 本人はいたって本気で付き合うのだが、なぜか移り気な性格。


 付き合う期間がやけに短かった。


 最短は二時間なんてこともある。


 だから、今回のことも、今は茅乃がいいと思っていても、すぐに他の女に目移りするということは大いにある。


「あ、えっと………、まあ…」


「茅乃ちゃんは、誠が簡単に食っていいような女じゃないよ。

圭史も、茅乃ちゃんだけは今までの女の子とは違ってるんだよね?」





 いきなり話を振られたが、俺は何も答えられなかった。


 やっぱり、こいつはただの『自由人』なんかじゃない。





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