子供+大人=恋?の方程式
収まりきれない気持ち
何がどうなって、そうなったのか。
あたしには全然わからない。
この前からのママたちからの発言。
そして、自分に向けられた初めての想い。
それは、決して自分には向けられることなんてないと思っていた相手からのものだった。
「それじゃ、圭くん。
きょうもご苦労様」
にっこりと微笑むママに、圭くんはその綺麗な顔でやんわりと微笑む。
「いえ。
こちらこそ、コーヒーご馳走様でした」
「まあ、コーヒー一杯ぐらいで、そんなお礼なんて…」
うふふふと笑うママ。
そんなママに向けられていた圭くんの視線があたしのほうへと向けられた。
ドクンと一跳ねする心臓。
「それじゃ、茅乃。またな…」
いつもと同じ笑顔…のはず。
なのに、いつもと違うように見えるのは、気持ちを伝えられたから―――…
「―――う、うん…」
顔を見ることができなくて、あたしはただ俯いて頷いた。