子供+大人=恋?の方程式
「まあ、どうしたの?」
「え?」
パタンと玄関のドアが閉まるのを何気なく見ていると、突然ママの声に、あたしはビク
ッとした。
「茅乃。
顔が真っ赤じゃない。
熱でもあるのかしら?」
そっと額に手を伸ばしてくるママの手を避けると、あたしは「なんでもない!」と一言だけ言い残し、自分の部屋へと逃げ込んだ。
やばい、やばいよ、あたし。
今まで圭くんのことなんてなんとも思ってなかったのに、あんな風に言われた途端―――…
すごく、意識しちゃっている―――…
まだ騒ぎ続けている胸に手を置きながら、あたしはゆっくりとベッドに近づき座ろうとした。
その時、突然流れる音楽に、あたしはビクッとする。
「あ、メール……」
その音はメールを示す着信音だった。
机の上に置いてある携帯を取り、メールボックスを開ける。
すると、そこには【圭くん】の名前が―――…