子供+大人=恋?の方程式


『どうした?』





 寝そべりながら床を見ていたら、圭くんが座っていた場所の近くにきらりと光るものを発見した。


「圭くん……。見つけた…」


『あ、マジで?』


「うん。

棚の隙間に入り込んでいた」





 あたしは棚の隙間に手を入れ、それを取り出す。


 そこには確かに、三つの鍵がぶら下がっているキーケースがあった。





 ―――どうしたら、こんな隙間に鍵が入り込んだんだろう?





 疑問に思いながらも、『今から出られるか?』という圭くんの言葉に、あたしの思考はすっ飛んだ。


「へっ!? 

出られるって、何?」


『今から、お前の家の前まで行くから、玄関先まで出られるかってこと』


「ああ、そういうこと…」


『―――なに、お前。

どこかに連れ出して欲しかったりした?』





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