子供+大人=恋?の方程式
「そうらしいって………。
何、お前?
圭史のこと知らないわけ?」
「知らないわよ。
最後に会ったのなんて、あたしがまだ小学生の時だったと思うし………」
「えぇ!? あんなに近所なのに?」
あからさまに驚く拓斗にムッとする。
「近所は近所でも筋が違えば、会うこともないの。
それに、男と女なんだよ。
年も違えば一緒に遊ぶこともないし………」
「はぁ……。まあ、そういうものか~…」
そうなんだよ。
そういうものなんだよ。
ちょっぴり納得する拓斗を見ながら、あたしは力強く頷いた。
「で?
結局、圭くんってどんな感じなの?」
「話は結局そこに戻るのかよ?」
「当たり前じゃない。
あたし、圭くんと会ったのなんてすっごく昔だし、圭くんがどんな性格しているのかも知らないんだよ」
「圭史は圭史だろ?
会ったらわかるだろ。
別に今、知る必要も………」
ここまで聞いておきながら、話す気がないと?
あたしは思わず拓斗の胸倉を掴んだ。