子供+大人=恋?の方程式
そ、そんなの嘘なんだもん。
何って聞かれても困るよ。
えっと、えっと、えっと……。
何か答えなくちゃと思うものの、頭の中が空回りする。
答えを導き出せないうちに、逆に圭くんに言われてしまった。
「お前、用事なんて嘘だろ」
ギクッ!
「う、嘘じゃないよ。
あるもん、用事!」
「じゃあ、何か言えよ。
それに、お前、口よりも体に出てたぞ。
明らかに嘘ですって」
う、うぅ~…
「なんで、嘘吐いて急に帰ろうとしたんだ?
もしかして、静香からの電話でか?」
ここまで言われたら、言わないわけにはいかない。
「だって―――…。
あたし、静香さんの気持ちも知ってるし、圭くんとは何もないって、言っちゃったんだもん。
それなのに、こんな風に二人で居るなんて………」
「罪悪感でも湧くってか?」
「う、うん――…」
頷いた途端、頭上から呆れたように溜息を吐かれた。
「アホらし…」
―――はい?
今、なんて?