子供+大人=恋?の方程式
「お前と静香っていつから、そんな気を使うほど仲良くなってたわけ?」
「え? あ、え?
別に仲良くは…」
「それなら、なんであいつに気を使う必要や罪悪感が湧いたりするんだよ」
「そ、それは―――…」
それは、静香さんの圭くんに対する気持ちを聞いちゃったからだよ。
だから―――…
「お前さ、静香のことには罪悪感が湧くくせに俺が傷つくとかそういうのは思わないわけ?」
「え?」
「俺は、お前のことが好きなわけ。
その俺の本気の告白を、そんなどうでもいい罪悪感や気を使うことでないがしろにしないでくれないか?」
「あたしは別にないがしろになんて―――…」
「じゃあ、聞く。
お前、一度でもいいから何もなく、俺のことを真剣に考えたことある?」
圭くんに掴まれている腕が痛い。
そして、心も―――…。
だって、圭くんが言っていることは、全部正論だ。
あたしは、圭くんの告白を真剣に受け取ったことも、考えたこともない。
何も言えなくて、黙り込むあたしに圭くんの真剣な顔が近づいてくる。
目を逸らしたい。
だけど、あまりにも真剣な圭くんの瞳に目を逸らすことなんてできなかった。