子供+大人=恋?の方程式

もう一歩?












 講義を受けながら、俺は土曜日のことを思い出していた。





 頬を赤く染めながら、俺のキスに必死に着いてこようとしていた茅乃。


 つい、静香のことで俺との関係をチャラにしようとしていたあいつに腹が立って、追いつめるような言い方をしてしまったのだけど―――…





 あんな言い方をすれば、あいつに嫌われるかもしれない。


 そんなことはわかっていたのに、それでも言わずにはいられなかった。


 あいつが、俺との関係までないようにしようとしていたのが気に入らなくて―――…





 だけど、あいつは俺の強引なキスも受け入れた―――…





 これって、あいつも俺のことを好きってことなのか?


 前までなら、きっと、全力で抵抗していたはず。


 だけど、あいつは俺のことを一言も『好き』だなんて言っていない。


 ってことは、もしかして流れに飲まれて―――…





 あり得そうなだけに、「ハァ…」と溜息が漏れた。





 別に女なんてどうでもよかったはずなのに、俺が一人の女の一つの仕草だけで、こんなに振り回されるなんて―――…。


 悩むなんてこと、前の俺なら考えられないだろ?











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