子供+大人=恋?の方程式











 あたしは、本当に圭くんのことをどう思ってるんだろう………。


「ハァ…」





 溜息を吐いていると、ピンポ~ンとインターフォンを押す音。


 そして、程なくして下からママの声が聞こえてきた。


「茅乃~? 

圭くんがみえたわよ~」


「へっ!? 圭くんっ!?」





 な、なんで?





 あたしは慌てて勉強机の上に置いてある卓上カレンダーへと目を移す。


 今日は家庭教師の日だった?


 違うはずだよ?


 なんで?





 曜日を確認しても、今日は家庭教師の日じゃない。


 なのに、どうして?





 頭の中に『?』マークが飛び散りながらも、あたしはとりあえず部屋から出ようとした。


 だけど、自分で部屋のドアを開けようとした途端、そのドアは勝手に開く。


「へ?」


「何、驚いてんだよ」


「け、圭くん!? 

あ、え、え?」


「ああ、おばさんがあげてくれたんだけど?」





 あたしが言いたいことを察知して、言ってくれたんだろうけど―――…。


 それにしてもママ、勝手に部屋まで上げないでよ。


 あたし、一応年頃の女の子だということを忘れてたりしないよね?


 って、そんなことはどうでもいいの!





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