子供+大人=恋?の方程式
「こいつ、圭史と付き合い始めたんだよ」
んなっ!
あたしが言えないことを、あっさりと言いやがって!
「ちょっと、拓斗!
あんたね~!」
「えっ? 嘘っ!? 本当!?
茅乃、圭史さんと付き合ってるの!?」
「えっ!?
あ、えっと、それは―――…」
困った―――…。
そもそも拓斗はあたしと圭くんが付き合ってると言ってたけど、あたし自身が付き合い始めたのかも微妙に感じてるのに―――…
―――ん?
でも、ちょっと待ってよ?
どうして、拓斗があたしと圭くんが付き合い始めたとか知ってるわけ?
あたし、拓斗に話してないわよ?
おまけに、すごく面倒くさいことになりそうだから、ママにも言ってない。
言ってないというか、知られないようにしている。
知られたら、あたしたちを結婚させようとまでしているママたち。
結婚届を出してきて、今すぐ結婚しろとか言い出しかねない。
うん。
確実に言うわね。
長年、ママの娘をしてたんだもん。
それぐらいは想像つく。
だからこそ、ママたちには知られないようにしなくちゃいけない―――って、そんなことはどうでもよくって!
どうして、拓斗があたしたちのことを知ってるかってことよ!