子供+大人=恋?の方程式


「こいつ、圭史と付き合い始めたんだよ」





 んなっ!





 あたしが言えないことを、あっさりと言いやがって!


「ちょっと、拓斗! 

あんたね~!」


「えっ? 嘘っ!? 本当!? 

茅乃、圭史さんと付き合ってるの!?」


「えっ!? 

あ、えっと、それは―――…」





 困った―――…。


 そもそも拓斗はあたしと圭くんが付き合ってると言ってたけど、あたし自身が付き合い始めたのかも微妙に感じてるのに―――…





 ―――ん?


 でも、ちょっと待ってよ?


 どうして、拓斗があたしと圭くんが付き合い始めたとか知ってるわけ?


 あたし、拓斗に話してないわよ?


 おまけに、すごく面倒くさいことになりそうだから、ママにも言ってない。


 言ってないというか、知られないようにしている。


 知られたら、あたしたちを結婚させようとまでしているママたち。


 結婚届を出してきて、今すぐ結婚しろとか言い出しかねない。


 うん。


 確実に言うわね。


 長年、ママの娘をしてたんだもん。


 それぐらいは想像つく。


 だからこそ、ママたちには知られないようにしなくちゃいけない―――って、そんなことはどうでもよくって!


 どうして、拓斗があたしたちのことを知ってるかってことよ!





< 385 / 509 >

この作品をシェア

pagetop