子供+大人=恋?の方程式
嬉しさのあまり、頬を緩めていると―――…
「ところで、やっぱり茅乃は圭史さんと付き合いはじめたってわけね。
ふむふむ」
やけに静かだと思っていたら、真澄は手帳にスラスラとペンを走らせていた。
こ、これは―――…
「ちょっと、真澄!
お願いだから、こんなことで記事にしたりしないでよ!」
「何言ってるのよ!
こんなことって、こんなすごいことないじゃない!
茅乃の初スキャンダルよ!」
いや…。
あたし、別に芸能人でもなんでもないんで、スキャンダルって―――…。
おまけに、その言い方ってあたしと圭くんが付き合うことが何か悪いことをしているように聞こえるんだけど―――…
「とにかく、やめて!
そっとしておいてよ!」
切実なあたしの願い。
そんなあたしの願いが通じたのか、真澄はム~ッと眉を顰めながらも、一つ息を吐くと、渋々「わかったわよ…」と了承してくれた。
「だけどさ、圭史さん。
わざわざ拓斗くんにお願いするぐらいだもん。
その静香っていう人、よっぽどなんだろうね」
「よっぽどって?」
確かに、なんか怖かったけど―――…