子供+大人=恋?の方程式


「何か、茅乃を守らなくちゃいけないと思わせるようなことが、圭史さんとの間であったんじゃない? 

だから、拓斗くんにお願いをしたんじゃないかな?」





 圭くんと、静香さんとの間に何かがあった―――…。





 なんか、嫌な気分……。


 すごく胸がムカムカしてきた。


 だって、静香さんと圭くんは、付き合ってはいなかったけど、一応の大人な関係はあったみたいだし―――…。


 過去は過去。


 圭くんは、あたしのことを好きだと言ってくれている。


 だけど、なんか嫌な気分―――…





 割り切らなくちゃいけないことだとわかってはいるけど、こんな風に付き合うことも、人を好きになることも初めてのあたしからしたら、割り切るなんてことできない。


 わかってはいても、心の中の成長はそこまで追いついていない。


「ま、そういうことだ」





 思い悩んでいると、いきなり肩を叩かれたかと思うと、それだけ言いながら拓斗は自分の席へと戻って行ってしまう。


「そういうことって、どういうことなんだろうね? 

やっぱりあたしが言ったことが当たってるってこと?」





 拓斗の後ろ姿を見つめながら、真澄は首を傾げた。





 つまり、圭くんと静香さんの間に、あたしに危害が及ぶかもしれないと思わせるようなことがあったということか―――…。





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