子供+大人=恋?の方程式
「んなっ! 何よ、その言い草は!」
「しっかりしてそうで、お前、案外抜けてるじゃん。
長年の付き合いの俺にはわかるって。
だから、相手が脅しのつもりでも、それに気づかなかったんじゃないのか?」
うっ・・・。
もしかしたら、あれって脅しだったのかと思っていた矢先に言われた言葉だから、かなりショック。
的を得ているよね………。
「ま、気にするなよ。
帰りは俺が送ってやるし、後は圭史が上手くやってくれるって。
それに―――…」
いつにもない、拓斗の力強い言葉に、あたしは眉を寄せた。
どうしたんだ?こいつ―――…
ハッ!
まさか、明日嵐が来るとか?
思わず、空を見上げた。
だけど、空模様は別に嵐の気配もなく、太陽がキラキラと輝いていた。
「お前、なんでいきなり見上げてるんだ?」
「いや。
拓斗がやけに優しかったり頼もしかったりすると、雨でも降るかなと思って―――…」
「お前、失礼な奴だな。
そんなこと言う奴は、一緒に帰ってやらないぞ!」
「うわっ、ごめん!」