子供+大人=恋?の方程式
「だから、イヤミかってんだよ」
「うっ…。ごめん…」
「謝るな。
謝られると、余計に惨めになってくる」
「ごめん…」
「・・・・・・」
つい、流れ的にもう一度謝ってしまってから、思いっきり冷たい視線を向けられ、溜息を吐かれてしまった。
「まあ、いい。
それじゃ、帰るか」
「うん…」
靴を履き替えて、お互いに昇降口を出て行こうとしたところで―――…
『一年五組、前原拓斗(まえはらたくと)。今すぐ、職員室の武田のところまで。繰り返す―――…』
「―――あ…」
ピタリと立ち止まった拓斗はバツの悪そうな顔をしながら、頭に手を置いた。
「拓斗。呼ばれてるよ」
「言われなくても、わかってるよ!」
この顔―――。
いかにも、何かをやらかしたって感じ?