子供+大人=恋?の方程式
絶対に守りたい存在
「―――で? 茅乃ちゃんとの進展は?」
三限の講義が終わり、次の五限の講義までの時間待ちのため、俺は雅紀と大学内のカフェテリアで駄弁っていた。
鬱陶しいほど、野次馬根性を見せ付けている雅紀に俺は冷たく視線を向けた。
「うわっ、怖っ!
何も、そんな視線だけで殺せるような目で見てこなくてもいいだろ?」
「じゃあ、そんな目で見られるようなことを聞いてくるな」
「だって、気になるじゃないか。
今まで女に手の早かったお前が、あの純情可憐な美少女である茅乃ちゃんをすでに毒牙にかけてるのかって」
純情可憐?
まあ、見ただけではそうかもしれないな。
本人の自分の容姿の自覚ゼロだけど。
だからこそ、あの年まで下手な男の手がかかることもなかったんだけどな。
あえて、あの性格だし。
無自覚だが、男への冷たさも百倍だからな。
俺としては、それで助かった部分はあるのだが。
「こらっ、どこ向いてんだよ!
で? どうなんだよ、茅乃ちゃんとは!」
「―――付き合ってるよ」
「俺が聞きたいのはそんなことじゃないってのは、わかってるだろ?
手を出したのか?
出してないのか?」
「そんなこと聞いてどうする?
俺たちのことなんだから、お前がそんなこと知る必要なんてないだろ」
「そりゃそうだけどさ…。
気になるじゃないか。
ほら、元倉のこともあるしさ」
―――静香…。