子供+大人=恋?の方程式
「カッコいいぞ」
真澄の質問に答えなかったあたしの代わりに、横からまたもや拓斗が余計な一言を言う。
「拓斗!」
「えっ?
拓斗くん、その人のこと知ってるの?」
あたしが拓斗を責めるよりも先に、聞いてしまった真澄は目をキラキラさせて拓斗に詰め寄る。
「ああ。
そいつ、俺の兄貴の友達だからな。
家にもよく遊びに来てたし………」
「へぇ~…、そうなんだ~…」
「拓斗!
余計なことは…んぐっ!」
拓斗がこれ以上余計なことを言わないようにと止めようとしたところ、あたしは真澄に後ろから口を塞がれる。
もがくものの、同性でありながら意外と力が強い真澄。
振り払おうにも振り払うことができず、あたしはもがくまま………。
一体、真澄のどこに、こんな力が?
まさか、興味のあることだから、隠れた力が今だけ発揮されているとか?
………有り得るだけに、なんか怖い………。