子供+大人=恋?の方程式
圭くんは呆気に取られた顔をしていたものの、ハァ…と息を吐いた後、「ま、いいか」と部屋の中へと入っていく。
どうやら、なんとかこの難は逃れられたらしい。
ホッ…と息を吐いていると、「茅乃」と呼ぶ圭くんの声に、あたしは部屋の中へと戻った。
部屋に戻り、一応警戒の意味を込めて、圭くんの向かい側に座ったあたし。
すると、圭くんは一通の封筒をあたしの前に差し出してきた。
「これ、何?」
じ~っと見つめてから、圭くんに尋ねる。
目の前に置かれているのは茶色い普通の封筒。
可愛げもなければ、綺麗さもないごく普通の封筒。
「中を見ればわかる」
「中? 見ていいの?」
「ああ…」
封筒には圭くんの宛名がきちんと書かれていて、おまけに左端には【重要書類在中】なんて、仰々しい文字まで書かれている。
本当に見ていいのかと躊躇するものの、本人がいいって言ってるんだしね。
どうやら、圭くんの話というのはこの封筒の中身が関係しているみたいだし。
封筒の中身を取り出し、広げた瞬間。
あたしの体はピキッと固まる。
こ、これは―――…