子供+大人=恋?の方程式
*
「………なんだよ…」
「な、なんでもないです……」
しまった。
真澄があんなことを言っていたから、つい視線が圭くんに向かってしまってた。
だって真澄ったら、一昨日だけじゃなく毎日言ってくるんだもん。
全然、そんな風になんて思ってなくても、あんなに言われると無意識のうちに意識しちゃうじゃない。
あたしはそんな妙な考えを打ち消すように頭をブンブンと振った。
「お前、本当に大丈夫か?」
「へ?」
心配そうというよりも、怪訝な表情であたしを見てくる圭くん。
「だ、大丈夫ですよ!」
そう答えるものの、圭くんのあたしを見てくる表情は相変わらず変わらないまま。
圭くんはジ~ッとあたしを見てきたかと思うと、「はぁ」と溜息を吐いた。