子供+大人=恋?の方程式
「これまで、成績のことなんて一言も口出さなかったくせに、突然何!?」
思わずけんか腰になってしまう。
でもね、仕方ないよ。
突然、成績のことを言い出したかと思うと難癖つけてくるんだもん。
ママはあたしがどれだけ勉強がんばっているかも知らないくせに!
「もう、そんなに怒らなくてもいいでしょ?」
やんわりと言うママ。
怒らせるようなことを言ったのは誰よ。
あたしは怒っているというのに、ママはなんとも思っていないのか話を続け出した。
「そこでね。ママ、いいことを考えたの」
ウフッと笑みを浮かべるママ。
そこで、ようやくママが言いたかったのはそのことだったのだと気づく。
あたしの成績の順位が落ちたとかいう話はそこへ持ってくるまでの前振り。
気味の悪い笑みを浮かべるママに、あたしの警戒心は自然と上がる。
「いいことって?」
なんとなく、嫌な予感がしながらも一応聞く。
聞きながらも、あたしの頭の中では今までのママの前振りを一つ一つ思い出し、何が言いたかったのかと必死に考える。
だけど、あたしの中で答えが出るより先に、ママは答えを言ってしまった。
「家庭教師」
「家庭教師~!?」