ゼロクエスト ~第1部 旅立ち
「……だから、何でそうなるのよ。魔王が人間をさらっているとでも言うわけ?」
「無論だ」
(ああ、また頭が痛くなってきた)
胸を張りながら自信に満ちあふれた解答をするアレックスに対して私は目を瞑り、額を抑えた。
「何れにせよ〜下位クラス系の魔物が、この近辺に〜集まってきていることは、確かなのですぅ〜」
(それでギルドが動いたってわけね)
『魔王』云々の話は置いておくとして、討伐隊編成の真の理由はそこにあるのだろう。
しかし。
「で、何度も訊くようだけど、何でそこで魔王なんて言葉が出てくるわけ?
しかも何であなたたちが討伐隊よりも先に、ソレを退治しなくちゃいけないのよ」
「それは〜アレックスさん個人の事情が、絡んでくるらしいのですぅ〜」
「アレックスの事情?」
「無論だ」
(ああ、また頭が痛くなってきた)
胸を張りながら自信に満ちあふれた解答をするアレックスに対して私は目を瞑り、額を抑えた。
「何れにせよ〜下位クラス系の魔物が、この近辺に〜集まってきていることは、確かなのですぅ〜」
(それでギルドが動いたってわけね)
『魔王』云々の話は置いておくとして、討伐隊編成の真の理由はそこにあるのだろう。
しかし。
「で、何度も訊くようだけど、何でそこで魔王なんて言葉が出てくるわけ?
しかも何であなたたちが討伐隊よりも先に、ソレを退治しなくちゃいけないのよ」
「それは〜アレックスさん個人の事情が、絡んでくるらしいのですぅ〜」
「アレックスの事情?」