ゼロクエスト ~第1部 旅立ち
恐らくこれはスリープ(眠り)系の術だろう。
私はこのテの術士のことはあまり詳しく知らないが、これに必要な言葉は『静寂・安らぎ・レイ』といった言葉だと推測される。何故なら楽器に埋め込まれている精霊石がそれらの言葉を発したあたりで、呼応するかのように強い輝きを放っていたからだ。
因みに『レイ』というのは、光の精霊の名前である。
精霊にはそれぞれ呼称が付いているのだが、一般的に術中、使用属性の名を呼ぶことはない。しかし例外的に特殊な術士の場合、名を唱えないと発動しないものもあるようだ。
「取り敢えず〜これでしばらくの間は〜目覚めることはないはずですよぉ〜」
周囲にいた全ての魔物が眠りに入ると、エドは術をかけるのを止めたようだ。
私はほっと胸を撫で下ろした。一応エドの機転でこの状況から脱することができたのだ。
「それじゃあ今のうちに、とっとと逃げないと」
と私は何気なく振り返ったのだが、そこで目に飛び込んできたものは。
「! あんたまで寝るなーっ!!」
ゴッ。
鈍い音とともに、アレックスが目を覚ます。
私はこのテの術士のことはあまり詳しく知らないが、これに必要な言葉は『静寂・安らぎ・レイ』といった言葉だと推測される。何故なら楽器に埋め込まれている精霊石がそれらの言葉を発したあたりで、呼応するかのように強い輝きを放っていたからだ。
因みに『レイ』というのは、光の精霊の名前である。
精霊にはそれぞれ呼称が付いているのだが、一般的に術中、使用属性の名を呼ぶことはない。しかし例外的に特殊な術士の場合、名を唱えないと発動しないものもあるようだ。
「取り敢えず〜これでしばらくの間は〜目覚めることはないはずですよぉ〜」
周囲にいた全ての魔物が眠りに入ると、エドは術をかけるのを止めたようだ。
私はほっと胸を撫で下ろした。一応エドの機転でこの状況から脱することができたのだ。
「それじゃあ今のうちに、とっとと逃げないと」
と私は何気なく振り返ったのだが、そこで目に飛び込んできたものは。
「! あんたまで寝るなーっ!!」
ゴッ。
鈍い音とともに、アレックスが目を覚ます。