ゼロクエスト ~第1部 旅立ち
「今までサラ様のおっしゃられていたことが、半信半疑ではあったのですが……やはりわたくしはあの御方にお仕えして、正解だったようです」
リチャードは独り言を言いながら、再びシルクハットを上へ向けた。
「本当に精霊の加護を受けた者ならば、芽は育たぬうちに摘んでしまうのが得策でしょうしな」
ざわり……と、辺りの空気が変わったような気がした。障気が一瞬満ちたような、嫌な感じである。
「確かにあなたたちには、術攻撃が効かないかもしれませんね。しかしコレはどうですかな?」
シルクハットの中から複数の、小さな岩程度の塊が出てきた。
すうっと音もなく、ソレらは宙を滑るようにこちらへと近付いてくる。そして私たちの目の前に散らばっていた、スケルトン・キラーの残骸の中へと消えていった。
程なくしてそれらは震動し始めると、散らばっていた各パーツがあっという間に組み合わさっていく。
カタカタと音を鳴らしながら、起き上がってくるスケルトン・キラーたち。
「術攻撃は効かなくとも、物理攻撃なら有効だという話ですからね」
「む……貴様、それを知っていたのか」
さっきまで余裕をかましていたアレックスだったが、その言葉を聞いた途端に表情が険しくなった。
リチャードは独り言を言いながら、再びシルクハットを上へ向けた。
「本当に精霊の加護を受けた者ならば、芽は育たぬうちに摘んでしまうのが得策でしょうしな」
ざわり……と、辺りの空気が変わったような気がした。障気が一瞬満ちたような、嫌な感じである。
「確かにあなたたちには、術攻撃が効かないかもしれませんね。しかしコレはどうですかな?」
シルクハットの中から複数の、小さな岩程度の塊が出てきた。
すうっと音もなく、ソレらは宙を滑るようにこちらへと近付いてくる。そして私たちの目の前に散らばっていた、スケルトン・キラーの残骸の中へと消えていった。
程なくしてそれらは震動し始めると、散らばっていた各パーツがあっという間に組み合わさっていく。
カタカタと音を鳴らしながら、起き上がってくるスケルトン・キラーたち。
「術攻撃は効かなくとも、物理攻撃なら有効だという話ですからね」
「む……貴様、それを知っていたのか」
さっきまで余裕をかましていたアレックスだったが、その言葉を聞いた途端に表情が険しくなった。