ゼロクエスト ~第1部 旅立ち
「うそっ、まだ術が解けてないの!?」

スリープの時は、私の蹴りで目を覚ましたのだ。それよりも更に強い衝撃を受けているはずなのだが、まだ目覚めないというのか。

アレックスがこちらへ向かってくる。もし万が一また攻撃をしてきても、この速度ならば避けるのは簡単だった。

しかしこの状態のアレックスを放ってはおけなかった。なんとかして術を解かなければならない。

私は突然、

「雷風烈破(フード・ヴァン・デスト)!」

アレックスに向けて術を放った。
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