ゼロクエスト ~第1部 旅立ち
『ヤツら』というのは、当然魔物のことである。
城砦などのある王都のように、防衛対策が万全な都市部では滅多にないことだが、その他の小さな町や村を魔物が襲うのはよくあることだった。
それを阻止する目的で時々討伐隊が編成され、周辺の魔物を一斉に駆逐するのであるが。
「ギルドの連中はどうしたんだ!?」
「今、人を集めている最中だが…ギルドでも今回のことは予想外の奇襲だったらしく、どうやら人手が足りないらしい。周辺の町村にも緊急で応援要請しているようだが、しかし間に合うかどうか…」
「わかった。すぐに支度しよう」
父はそう言うと、壁に掛けてあった精霊術士用のローブを掴んだ。
遠くの方で爆発音が聞こえてきた。地響きでこの家の窓もビリビリと震動している。
立ち並ぶ家屋の向こうでは、煙が立ち上っていた。西門の方角だ。
城砦などのある王都のように、防衛対策が万全な都市部では滅多にないことだが、その他の小さな町や村を魔物が襲うのはよくあることだった。
それを阻止する目的で時々討伐隊が編成され、周辺の魔物を一斉に駆逐するのであるが。
「ギルドの連中はどうしたんだ!?」
「今、人を集めている最中だが…ギルドでも今回のことは予想外の奇襲だったらしく、どうやら人手が足りないらしい。周辺の町村にも緊急で応援要請しているようだが、しかし間に合うかどうか…」
「わかった。すぐに支度しよう」
父はそう言うと、壁に掛けてあった精霊術士用のローブを掴んだ。
遠くの方で爆発音が聞こえてきた。地響きでこの家の窓もビリビリと震動している。
立ち並ぶ家屋の向こうでは、煙が立ち上っていた。西門の方角だ。