ゼロクエスト ~第1部 旅立ち
「おンや? 人間だ。コイツ、他のよりうまそう」
ヴォーウルフは見上げる私に気付くと、大きな口から鋭い牙を覗かせてニヤリと笑った。そして見るからに粘りのありそうな半透明の液体を、隙間から滴り落としている。
(ゲッ。キモ…)
ヴォーウルフもそうだが、私は魔物をあまり間近で見たことはない。しかし改めて見てみるとどうやら私には、生理的に受け付けないものらしい。
ヴォーウルフは自身が崩した塀を、大きな身体のわりには軽々と跳び越えてきた。同時に鋭い爪をこちらへ繰り出してくる。
私はすぐ我に返り、2、3歩後退してそれをかわすと、素早く体勢を立て直した。
「火炎砲弾(ファイア・バル・カノン)」
ヴォーウルフに向かって手をかざし、力ある言葉を発する。
ヴォーウルフは見上げる私に気付くと、大きな口から鋭い牙を覗かせてニヤリと笑った。そして見るからに粘りのありそうな半透明の液体を、隙間から滴り落としている。
(ゲッ。キモ…)
ヴォーウルフもそうだが、私は魔物をあまり間近で見たことはない。しかし改めて見てみるとどうやら私には、生理的に受け付けないものらしい。
ヴォーウルフは自身が崩した塀を、大きな身体のわりには軽々と跳び越えてきた。同時に鋭い爪をこちらへ繰り出してくる。
私はすぐ我に返り、2、3歩後退してそれをかわすと、素早く体勢を立て直した。
「火炎砲弾(ファイア・バル・カノン)」
ヴォーウルフに向かって手をかざし、力ある言葉を発する。