ゼロクエスト ~第1部 旅立ち
内心焦りながら後退った私は、何かにつまずいて転んでしまった。

「…あれ?」

尻もちをついたはずだが、全く痛くはない。クッションの上に座っているかのようでもある。

「この場所」

触った手の感触から、私の下にあるのが落ち葉だということに気が付いた。

(そっか、ここはさっきまで私が寝ていた場所なのね)

私は落ち葉の一番盛り上がっている部分に、丁度座っている格好だったのだ。

「! もしかしたら」
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