ゼロクエスト ~第1部 旅立ち
岩男(ロック・マン)。
大きな岩石をいくつも重ね合わせたような、巨大な魔物である。術攻撃が殆ど効かない上に自身の破壊力も凄まじく、人間などたった一撃だけで骨の髄まで砕け散るほどだ。
それが何処から現れてどういう訳だか、吟遊詩人を追いかけてきている。それも1体ではなく、5〜6体ほどの集団だった。
無論こんなヤツらとは戦いたくない。私は逃げる手段を考えながら、素早く周囲を見回した。
この洞窟一帯は草木の全く生えていない空間で、隠れられるようなモノは何もなかった。が、1箇所だけそんな場所がある。
「早く、こっちよ!」
私は吟遊詩人に呼びかけた。
それは当然、洞窟の中だった。
私たちから見れば入口は大きく感じられるが、ロック・マンの比ではない。私たちは急いで中へと駆け込んでいった。
ズンッ…と洞窟内が揺れた。ぱらぱらと天井から小石も落ちてくる。
ロック・マンが体当たりしているのだ。しかし入口が狭すぎて、この中へは入って来られないようである。
大きな岩石をいくつも重ね合わせたような、巨大な魔物である。術攻撃が殆ど効かない上に自身の破壊力も凄まじく、人間などたった一撃だけで骨の髄まで砕け散るほどだ。
それが何処から現れてどういう訳だか、吟遊詩人を追いかけてきている。それも1体ではなく、5〜6体ほどの集団だった。
無論こんなヤツらとは戦いたくない。私は逃げる手段を考えながら、素早く周囲を見回した。
この洞窟一帯は草木の全く生えていない空間で、隠れられるようなモノは何もなかった。が、1箇所だけそんな場所がある。
「早く、こっちよ!」
私は吟遊詩人に呼びかけた。
それは当然、洞窟の中だった。
私たちから見れば入口は大きく感じられるが、ロック・マンの比ではない。私たちは急いで中へと駆け込んでいった。
ズンッ…と洞窟内が揺れた。ぱらぱらと天井から小石も落ちてくる。
ロック・マンが体当たりしているのだ。しかし入口が狭すぎて、この中へは入って来られないようである。