ゼロクエスト ~第1部 旅立ち
「じゃなくって! 私はあなたたちに聞きたいことが…」

「うむ。俺はアレックス・ヴォングだ」

「いや、だから名前なんかどうでもよくって。私はただ、カタトス町に戻りたいだけなんだけど」

「でも魔物が〜外でウヨウヨしてますよぉ〜」

ロック・マンはまだ頑張っていた。下位クラス系は脳みそが単細胞でできているわりには、諦めがすこぶる悪いのである。

突然、風の切るような音が耳元でした。

足元には、炎を纏った1本の矢が刺さっている。続けて同様に矢が、次々とこちらへ投げ込まれてきた。

いつの間にかケンタウロスも何体か、入口付近に現れていたのだ。
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