社長の息子と恋
『あたしは幼なじみとしか思われてないんで…』
少し沈黙が流れた後、直哉先輩がスッと動いたのを感じて顔を上げると、にっこり笑っていた。
「ま、俺は応援してるよ!」
直哉先輩は人を安心させるような笑顔と雰囲気を持っている。
明るくて優しい。
『ありがとうございます。』
思わずあたしも笑うと、一瞬直哉先輩の顔から笑顔が消えたかと思うと、また笑ってクルリと廊下へ出た。
「よし、もう昼休み終わっちゃうから行こうか!」
『あの!』