社長の息子と恋



「…まだ言ってなかったんだね。
自分も心吾が好きって。」


コクン、と頷くと、でも……という声に反応してあたしは顔を上げた。


「心吾が好きでも俺に付き合うって言ったって、ちゃんと覚悟はあったんだよね?」


『覚悟…?』


頭でぼんやり考えていると、直哉先輩の顔が近づいたと思った瞬間、唇に柔らかい物を感じた。


!!


「…付き合うって、こういう事してもいいって事でしょ?」


意地悪くにっこり笑った直哉先輩。
初めての事に激しく動揺して、目が泳いだ。


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