24/7~キミを想う~【完結】
「ありがとうございました!」
店員の明るい声を背中に受けながらあたし達はファミレスを後にした。
「アヤ……ごめんね。後で返すから」
「いいんだって。財布忘れるくらい急いで来てくれたんだし」
満足そうなアヤにあたしは頭を下げることしかできなかった。
急いできたからといって、財布を家に忘れてきたままファミレスに入ってしまった自分が情けない。
陽とのこともアヤには全て話した。
それもあり、アヤはあたしに気を遣ってくれたんだろう。
「本当にごめんね。ありがとう」
「だからそんな謝らないでよ!あたしが呼び出したんだし」
アヤという友達に出会えてよかった。
あたしは心の中で大切な友達ができたという小さな幸せを噛み締めていた。