24/7~キミを想う~【完結】
第四章
キミの為に
「なんか雨降りそうじゃないですか?」
「そうだね。でも傘持ってきてない……」
厚い雲が空を覆い今にも雨が降り出してきそうなどんよりとした空の下、あたし達は今日も屋上にいた。
「アヤと先輩はきっといい友達になれますよ」
あの後、ユーヤにアヤとあたしの関係を話すと何故か凄く喜んでいたのが印象的だった。
「あ、そうだ。あのさあたし今日あんたの分のお弁当も持ってきたの」
タイミングを見計らってバッグの中からお弁当を取り出しユーヤに差し出す。
ユーヤの為になにかできないだろうか。
すぐに思い付いたのが、お弁当だった。