24/7~キミを想う~【完結】
希望と絶望
「陽があんたに話があるんだってさ」
放課後、夏海が突然あたしに近付きそう言った。
「……何の話?」
「あんたがなかなかお金返さないから陽も頭にきてるんでしょ。早く返しなさいよ」
夏海は未だにあたしが陽にお金を借りていると思っている。
お金を貸しているのも、手切れ金を払っているのもあたしの方なのに。
「あたしは陽と話すことなんてないから。それにちゃんとお金も渡してる」
「そう言うと思った。でも残念だったわね。もう校門で待ってるから」
「え?」
夏海の言葉に慌てて窓の外に視線を移すと、確かに校門付近にそわそわと落ち着かない様子の陽が立っていた。