24/7~キミを想う~【完結】
「いない……」
ユーヤのことは口が裂けても言えない。
あたしと陽の揉め事にユーヤを巻き込みたくなかった。
「そっか。まぁ、お前は好きにしろ」
陽の言葉の裏にある意味を必死で探しても見つからない。
でも、陽が何か良からぬことを考えていることだけは確かだった。
「早くいい男見つけろよ?優しくて愛に溢れてる俺とは真逆な男を……な」
そう言って鼻から煙草の煙を吐き出す陽の目が妖しく光った。
その目が何を意味しているのか……
あたしはこの時、全く理解していなかった。