24/7~キミを想う~【完結】

「……ユーヤ?どうしたの?」


あたしはすぐにユーヤの異変に気がついた。


目は虚ろで苦しそうに呼吸を繰り返すユーヤのおでこに手を当てる。


「ちょっと!ユーヤ熱あるよ!」


雨で冷え切っていると思っていた体は熱を帯びていて。


思わずユーヤの顔を覗き込むと、ユーヤは無理矢理笑顔を作った。


「……熱?ないですよ」


「あるから!家どこ?送っていく」


「大丈夫ですよ。一人で帰れます。それより先輩を家まで送って……」


「ダメ!歩けそう?」


「……じゃあ、お言葉に甘えます」


渋々頷いたユーヤの背中に腕をまわして体を支えると、あたしはすぐにユーヤの家目指して歩き出した。




< 187 / 439 >

この作品をシェア

pagetop