24/7~キミを想う~【完結】
「薬ある?」
部屋に入ると、あたしは頭をタオルで拭いているユーヤに問いかけた。
ユーヤの熱は39.5℃もあって。
そんな高熱がありながらいつもとあまり変わらない様子のユーヤは眉を下げながら答えた。
「滅多に風邪ひかないから……多分ないです……」
「分かった。あたし買ってくるから寝てて?」
「大丈夫ですよ……。それに先輩もそんな格好でいたら風邪ひいちゃいます」
確かに全身ずぶ濡れで体中が氷のように冷たくなっている。
ユーヤに借りたタオルで全身を拭いてみてもあまり変わらなかった。
でも今はユーヤの体のことが心配だ。
「あたしは大丈夫。早く薬飲んで熱下げないと……」
この場所からどうやって薬を買いに行こう。
そんなことを考えていた時、あたしはあることを思い出した。