24/7~キミを想う~【完結】
「……確かに備品を持ち帰っていたことは事実です。でも店長だって水嶋さんばかりひいきして店の雰囲気乱してません?」


石塚さんは謝るどころか反論した。


今のままなら店を辞めるだけで済むところを何故食い下がる必要があるんだろう。


「水嶋さんだけをひいきしてるように見えたことに関しては謝ります。でもひいきしてるつもりなんてない。一生懸命仕事をする水嶋さんを評価していただけです」


「……評価……ね。いいですね。そういう逃げ道があって。こんな店こっちから辞めてやるわよ!!」


再び顔を真っ赤にすると石塚さんはロッカーの中の私物を自分のバッグの中に詰め込んだ。


「今月分の給料はちゃんと振り込んでくださいね!」


そして、そんな捨て台詞を吐くと休憩室の扉を勢いよく開け出ていった。


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