24/7~キミを想う~【完結】
「ありがとうございました」
アヤの言葉の通り、石塚さんが抜けた穴は大きかった。
仕事を終えた会社員や、学生、夕飯の買い物をする主婦で店は大盛況で。
20時半を過ぎた頃、ようやく客はまばらになりホッと胸を撫で下ろした。
今日は21時まで。
あと30分頑張ろう。
「いらっしゃいませ」
店の掛け時計から買い物カゴを持っている高校生に視線を移したあたしは思わず目を疑った。
「……ユーヤ……何してるの?」
「え?買い物ですよ?」
「違う!何でここにいるの?」
「先輩の働くところ見に来ただけですよ」
ユーヤはそう言うと、白い歯を見せにこりと笑った。