24/7~キミを想う~【完結】
「あ、お疲れ様です。早かったですね」
店の裏手にあるドアを開けると、車のタイヤ止めに座っていたユーヤはゆっくりと腰を上げた。
「早かったじゃないでしょ?!何で待ってるの?」
「もうすぐ終わるみたいだったから一緒に帰れるかなって」
「そうじゃなくて!待ってるって知ってたらもっと早く出てこれたのに」
「そう言うと思ってわざと言わなかったんです。急がせるのも悪いし」
ユーヤはそう言うと、あたしの右手を自分の左手に絡ませた。
「じゃ帰りましょうか?」
ニッと笑うユーヤに言い返すことが出来なくなったあたしはこくりと小さく頷いた。